ヒトリシズカ

なんてロマンチックな名前を持つ花なんでしょう。
静御前（源義経の愛妾）が舞う姿に似ている、という事から名付けられたそうです。
まあ実際、静御前が舞う姿など見た事がありませんから、「似てる、似てる」とは言えませんが・・・。その素晴らしいイマジネーションに拍手を送りたい。

同じ仲間にフタリシズカという花が有ります。
その姿は似てはいますが、花の形などが違います。

春の山に咲く花です。それほど山奥深くへ分け入らなくても、見る事ができるはずです。
山草の写真集には必ずといっていいほど載っている、有名な花です。そしてヒトリシズカの写真といえばそのほとんどが、左下のように葉にくるまれて咲く姿を撮った物です。
このように、葉が開く前に花が咲き出すのが特徴です。やがて葉が開き、上の写真のような姿になります。
どちらの姿が良いというわけではありませんが、こんな風に葉に包まれながら咲く姿から、なんとなく『しとやかさ』や『つつましさ』を感じてしまいます。こんなところが静御前のイメージと結びついているのかなぁ・・・などと思っています。